F_House reform

 

  

F_House reform

地域の伝統的な建築様式である本棟造り、築34年(改修時)の在来木造住宅を、外観の意匠性を残しながら、耐震化と断熱化を図る性能向上リフォームを行いました。新築時の竣工年は、昭和59年(1984年)で新耐震以降の住宅でしたが、耐震診断の結果は安心して住み続けられる性能ではありませんでした。
クライアントは、そのような状況を踏まえ、改修のきっかけとなった冬の温熱環境の改善と共に、大地震時の安全性の確保を加えた改修プランを要望されました。加えて、地域性を象徴する伝統的な外観意匠を残すことが条件でした。
そこで、1階全体を対象とした耐震リフォームと、生活域の中心となる範囲の断熱リフォームを組合せ、主要な外観に手をくわえない改修プランを計画しました。
竣工後の冬期の温熱環境の確認はこれから実施予定です。

建築概要

計画地 長野県飯田市
施工床面積 101.6㎡(延床面積:292.1㎡)
構造・規模 在来軸組木造・2階建て
改修年 2018年

断面詳細図

耐震性と断熱性能を同時に向上することができる2種類の内張断熱工法のディテールを検討し採用しています。外観意匠を残しながら耐震性能を向上する右側の定常結露計算結果は、壁体内結露ギリギリの数値ですが、冬の住まい方を併せて提案することで実施に至りました。