「太っ腹な家」

~いつでもくらせる家~

近年、毎年の様に、起こる災害。
災害は、特別ではない。
それは、日常の延長線上にある。

日常の延長線上にある被災時の暮らしが、
少しでも豊かで、少しでも穏やかであるための
住まいと住まい方を考えた。

そして、
その住まいと住まい方から
もたらされるものを、
いつでも、だれにでも、さし出せるならば、
それが、「太っ腹な家」だと考える。


コンペ・プレゼンボード


Layout drawing


1st floor plan


Section

●まいにちを暮らす

初春、ニッチのソファに腰掛、大好きな本を読む。
子供が帰ってきた、そろそろ夕食の支度しようか。今日の夕食は、お隣の畑の新じゃがとキャベツ。
薪ストーブでポトフにしよう。
あれ、薪が足りない、薪置き場から取ってきて。
パンもない、回転備蓄の缶詰パンを出そう。
いつものくらしがいつものように流れる、豊かな時間。

●友人が集う

夏の休日、今日はデッキでおそとランチにしよう。
友人がそろったところで、キッチンのテーブルを囲んで下準備開始。
庭の杏で作ったジャムとチーズでオードブル。
ダッチオーブンにじゃがいも、にんじん、マリネした鶏肉を仕込む、炭火でじっくり。
スモークは朝から煙をはいている、塊のお肉やサーモンをスモーク。多めに作って保存食にしましょう。

●なんとなく集う

小さなコミュニティ。みんなが庭先をなんとなく提供した。
そしたら、なんとなく集える場所が生まれた。
秋の朝、菜園に雨水をまいていたらお隣さんが顔を出す、よもやま話と物々交換。
ワンコの散歩に出ようとしたら、お友達ワンコがやってきた。水飲んで少し休んでいけば。
ついでに充電ステーションで携帯の充電どうぞ。
だれのものでもない場所がなんとなく豊かな関係を作る。

●災害時を暮らす

冬の朝、大地震が発生。
停電、断水、排水経路の破壊。避難所への道は寸断されたが、我が家は損傷無し。
部分的オフグリットが本領発揮。電源確保。
太陽熱利用システムに貯湯槽あり。お湯少し確保。
井戸水、雨水タンク、問題なし。生活用水確保。
薪ストーブ燃えてます。暖房確保。
庭先のコンポストトイレ、本格稼働。
集合駐車場の充電ステーション、いつも通り稼働。
なんとなく集ういつもの場所に、フラッグ立てましょう。電気、水、暖房、トイレあります。
どうぞお使い下さい。