改修物件が竣工しました

長野の改修物件の引き渡しに行ってきました。

遠方で頻繁には現場に足を運べない状況でしたが、改修を請け負って頂いた工務店の棟梁が、34年前に新築した建物であったこともあり、いろいろと相談にのって頂きながら工事を進め、無事に竣工することができました。

平屋部と大屋根の一階が主な改修範囲

建て主の印象は、とにかく明るくなって嬉しい!そして、遠くの美しい山並みへ視線が抜けて、ご先祖様がこの土地に住居を構えたことが理解できた!ということでした。

もともとの住宅は、室内の仕上げが聚楽の暗めの色で反射率が低く、日が入っていても明暗が強いため、かえって室内を暗く感じていたのではないでしょうか。それから、割り付けが4枚建ての引違いサッシが多く、手前に障子があったこともあり、庭の存在を感じにくい状態でした。

そこで、室内と屋外空間の関係性を踏まえたプランニング、サッシ割付けの変更や引込み障子の採用、室内仕上げ材の反射率を高めることなどによって、庭とのつながりや日の光で明るい室内環境を造ることができました。

大工さんの力業で高性能サッシに交換

リビングに家具とラグを仮置きしたところ

また、今回の一連の改修工事の中で、遠景の視線を遮っていた建物を解体したことによって、室内から素晴らしい山並みを望む軸線が確保できたこともプラスに働きました。

そして、肝心の断熱・気密化の効果については、季節が暖かくなってきてしまったので、今年の冬にリサーチしてみたいと思います。

今回、朝は雨でしたが、帰りは快晴で長野の山を望みながら気持ちの良いドライブとなりました。

今後も末永く、様子を見せていただきに伺おうと思っています。

いしざき